今回は、英語の勉強をする際によく出てくる言葉「ネイティブ英語」について考えてみたいと思います。
「世界中の英語話者の75%は非ネイティブ」
日本人が英語を勉強するとき、「英語を話す=ネイティブと話す」というイメージを持つ傾向があるように思います。
実際私も、中学や高校で英語を勉強していた頃はそう考えていたように思います。
そして現在も、
・ネイティブのようなきれいな発音をしなければ!
・ネイティブと会話できるようにならなけれなば!
と、考えている人が多く居るかもしれません。
しかし! 世界中に大勢いる英語話者のうちの、実は75%は非ネイティブスピーカーなのです。
ネイティブスピーカーとは、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアといったごく限られた国の出身の人だけで、その3倍もの数のその他の国出身の人々が、非ネイティブとして英語を話しているのです。
そのため、英語を勉強している私たち日本人が英語を話す相手も、ネイティブよりも圧倒的に非ネイティブの可能性が高いのです。
ネイティブ英語では逆に伝わらない場合もある
そんなわけで非ネイティブの方がネイティブよりも人口として圧倒的に多いため、実際に英語を話す際も、ネイティブ英語ではむしろ伝わらない場合もあるのです。
例えば私がよく居る東南アジアでは、ネイティブのような流れるような発音よりも、単語が一つずつ分かれてはっきりと聞こえる発音の方が伝わりやすいです。
また、発音だけでなく文法についても、正しい文法よりも多少間違っていてもシンプルな言い回しをした方が、正確に伝わることがあります。
例えば、私がシンガポールの語学学校に通っていたときのイギリス人の先生が、シンガポールのタクシーで運転手さんに、
「Do you know where Novena(地名) is ?」と何度聞いても一向に伝わらなかったけれど、
「Do you know where is Novena ?」と聞き直したらすぐ伝わった、という話をしていたのも分かりやすい例です。必ずしも正しい英語の方が伝わるとは言えないのです。
もちろんネイティブと話す際にはネイティブのような英語を話せるに越したことはないと思いますが、非ネイティブと話す際には、ネイティブのような英語では逆に伝わらないこともあるということです。
これは、英語がイギリス人の手を離れ、「イギリス人の言語」から「世界の共通語」となった結果であり、こうなった現在はもはや、「ネイティブ英語が良い」とは必ずしも言い切れないのです。
ネイティブ英語を目指すべきか?否か?
では、実際に英語を勉強するにあたり、ネイティブのような英語を目指すべきかどうかについて。
これは、「自分が今後どこの国の人と話すと予想されるか」次第だと思います。
今後、英語ネイティブの国に留学する、ネイティブと仕事をする、といった予定がある場合は、やはりネイティブのような英語を目指して勉強をしていった方が良いと思いますが、逆にそういった予定が特にない人は、「ネイティブ英語」に固執する必要はないと思います。
そしていずれの場合にも言えるのは、「ネイティブ英語だけ」よりもむしろ、「全世界の様々な訛り・レベルの英語」に対応できるようになる方が実用的だということです。
例えば私の場合、ネイティブスピーカーよりもアジア人、特に最近はインド人と関わる機会が多いため、アメリカ英語やイギリス英語よりも、インド英語に慣れる練習をした方が良いと切実に感じています。インド発音早く慣れたい…。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
英語はあくまでコミュニケーションの「ツール」。
英語ネイティブだけでなく世界中にその3倍居る非ネイティブも想定しながら、自分にとって必要な実用英語を勉強していきましょう〜!私も頑張ります!