東南アジアや欧米での在住・長期滞在・旅行などの経験の中で、「店員と客の関係性と挨拶」について感じたことがあったので、今回はそれをなんとなくまとめてみました。
しばしば話題になることですが、日本のお店では、店員がとても丁寧に接客をするのが当たり前になっており、そのせいかしばしば客が横柄になってしまうなど、店員より客の方が偉いかのような関係性になっている傾向があります。
この原因は色々あると思いますが、個人的には、その一つに「いらっしゃいませ」という挨拶があるのではないかと感じています。
というのも、他の挨拶は基本的に応答の挨拶も決まっているのに対し、「いらっしゃいませ」に対する応答となる挨拶がはっきりと存在しないからです。
e.g.)「こんにちは」→「こんにちは」
「ありがとう」→「どういたしまして」
「ただいま」→「おかえり」
「いらっしゃいませ」→???
そのため、普段店員さんに「いらっしゃいませ。」と言われたときのお客さんの反応は、以下のような感じかと思います。
店員「いらっしゃいませ」
客 ・「こんにちは。」
・「どうも〜。」
・無言・会釈
・無視。。
これは店の種類や人にもよりますが、店員を人として尊重し接するお客さんも居れば、特にコンビニなどでは店員と客が人と人との交流というよりは機械と接しているかのようになっていることが多くあります。
一方海外の場合、国によるとは思いますが、だいたいの国ではお互いに「こんにちは」と言っており、時と場合によるものの、店員と客が対等な人間同士として接している印象を受けます。
店員「Hello.」
客 「Hello.」
もしくはもっとカジュアルに会話したり。
店員「How are you.」
客 「Good. You?」
逆に店員も客も何も言わないパターンもあると思いますが、いずれにしても、店員と客が対等な関係なのです。そして本来のあり方として、この対等な関係性の方が正しいのではないかと感じます。
余談ですが、シンガポールの日系飲食店では、日本語を話さないシンガポーリアンの店員さんも「いらっしゃいませ〜」と言う風習になっているお店が多くあり、また、長くて言いづらいからか、「ませ〜」とだけ言っている人もよく居ます。
日本人的には、「ませ〜」ってなんじゃい(笑)と思ってしまいますが、それと同時に、「いらっしゃいませ」という言葉がやはり日本独特であり、英語はじめ外国語には対応する言葉があまりないという事実も感じます。
日本と海外、一長一短があり一概にどちらが良いとは言えませんが、それでも日本における「顧客には丁寧に対応しなければならない」という習慣が、日本社会のストレスを増幅させているように感じるのです。仕事中に溜まったストレス・鬱憤をプライベートの時間で晴らすかのような。
「いらっしゃいませ」をやめて「こんにちは」⇔「こんにちは」にするか、
もしくは「いらっしゃいませ」に対する応答挨拶を作れないものか…、と、独り思うのです…🤔